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コーディングエージェントに運用ルールを守らせる
CLAUDE.md の設計

コーディングエージェントは、リポジトリの中で計画し、編集し、コミットし、場合によっては本番デプロイまで実行します。人間のメンバーと同じように「社内ルール」を守ってもらう必要がありますが、口頭の指示は次のセッションには残りません。弊社では、エージェントが毎回読み込むリポジトリ内のルールファイル(CLAUDE.md)を、就業規則のように設計しています。

レールがあるから、安心して速く走れる

原則1: 事故の重さに比例した書き方にする

すべてのルールを同じ調子で書くと、重要なルールが埋もれます。弊社のルールファイルで最も強く書かれているのは「main への push は即・本番反映。本番反映はオーナーの明示指示があったときのみ」という一点です。取り返しのつかない操作ほど、条件・手順・例外を具体的に固定します。逆に軽微な規約(キャッシュバストの更新など)は簡潔な箇条書きで十分です。

原則2: 判断基準ではなく手順を書く

「慎重に対応する」のような判断基準は、エージェントには実行できません。「作業はすべて develop で行う。セッション開始時にブランチを確認し、main にいたら develop へ移る」のように、確認→分岐→操作の手順として書きます。手順化できないルールは、まだルールとして熟していないと考えて設計し直します。

# 運用ルール(抜粋・実際の構成)
1. 作業はすべて develop ブランチで行う
2. main へは直接 push しない(ルールセットでもブロック)
3. 本番反映は、オーナーが明示的に指示したときのみ
   PR を作成し、マージ後に本番URLで反映を確認して報告する
4. CSS/JS を変更したら全ページのキャッシュバスト版数を更新する
5. 変更は CHANGELOG.md に記録する

原則3: フィードバックを恒久ルール変換する

運用中に受けた指摘は、その場の修正で終わらせず、日付と理由を添えてルールファイルに追記します。「見出しに句点を付けない」「装飾的な連番は使わない」といったサイト固有の規約も、明文化した瞬間からエージェントが自動的に守る規約になります。ルールファイルは書き上げるものではなく、運用の中で育てるものです。

原則4: 機械的なガードと併用する

文書のルールは万能ではありません。破ってはいけない操作には、ブランチ保護・デプロイ条件・実行前チェックスクリプトなど機械的なガードを重ねます。文書は意図を伝え、機械は事故を止める。この二層があってはじめて、エージェントに本番の権限を安心して渡せます。

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